『猫と竜』は、猫に育てられた火吹き竜と魔法を使う猫、人間たちの出会いを描くオムニバス・ファンタジーです。
シリーズ累計140万部を突破し、2026年7月からテレビアニメも放送中。本記事では、あらすじ、作品の魅力、主要声優、放送・配信情報までまとめて解説します。
※本記事は2026年7月17日時点の公式発表および放送内容を基準にしています。放送・配信日時は変更される場合があるため、最新情報は公式案内をご確認ください。
『猫と竜』とは?作品の特徴を3つに整理
『猫と竜』は、アマラによる同名ファンタジー小説を原作とした作品です。
猫に育てられた巨大な火吹き竜・猫竜と、森から人間の世界へ飛び出していく猫たちを通じて、血縁や種族を越えた家族、成長、旅立ちを描きます。
本作の特徴を先に整理すると、次の3点です。
- エピソードごとに主役が変わるオムニバス形式の群像劇
- 血のつながりではなく、育てる行動によって家族を描く物語
- 強大な猫竜が冒険の先頭ではなく、猫たちの成長を見守る構成
剣と魔法、魔獣、冒険者、魔法学校といった王道ファンタジーの要素は登場します。
ただし、物語の中心にあるのは世界の命運を懸けた戦いではありません。子猫が初めて狩りへ出ることや、人間と猫が友達になること、誰かが新しい居場所へ踏み出すことです。
作品の基本情報は以下の通りです。
項目 内容
作品名 猫と竜
ジャンル ファンタジー、群像劇
原作 アマラ
キャラクター原案 大熊まい
コミック 佐々木泉
出版社 宝島社
原作掲載 小説家になろう
シリーズ累計 140万部突破
アニメ放送開始 2026年7月
アニメーション制作 OLM
猫竜役 子安武人
ママにゃん役 井上喜久子
原点となった短編『猫と竜』は、2013年9月6日に小説投稿サイト「小説家になろう」で公開されました。
猫が竜を育てるという印象的な設定が注目され、同サイトの日間ランキングでは短編作品として異例の1位を獲得。その後、物語世界を広げる形で書籍化やコミカライズへ展開しています。
2026年7月17日時点では、原作ノベル第1巻から第9巻、文庫版4冊、佐々木泉によるコミック第1巻から第13巻までが刊行されています。
コミック第13巻の発売日は2026年7月17日です。同日基準では「発売予定」ではなく、すでに発売済みとなります。
『猫と竜』をひと言で表すなら、最強の竜が世界を征服する話ではなく、強い存在が小さな命の成長を支える物語です。
巨大な竜が物語の中央で力を誇示するのではなく、共同体の近くにとどまり、旅立つ者を送り出す。この力の使い方が、作品の個性になっています。
『猫と竜』のあらすじは?猫に育てられた火吹き竜の物語
物語の始まりは、魔獣が生息する深い森です。
森の奥にある暖かな洞窟で、一匹の母猫が子猫たちを出産します。ところが、積み重なった枯れ葉の下から現れたのは、猫ではなく小さな火吹き竜でした。
竜の子は、生まれる前に実の親を失っていました。
事情を知らない母猫は、突然現れた小さな竜を追い出しません。自分が産んだ子猫たちと同じように乳を与え、危険から守り、ときには厳しく叱りながら育てます。
こうして竜は、空を飛び、火を噴く「少し変わった猫」として家族に迎え入れられました。
やがて小さな竜は、赤い羽を持つ巨大な火吹き竜へ成長します。
圧倒的な力を得ても、彼にとっての故郷は猫たちと暮らした森です。育ててもらった恩を返すように森を守り、子猫たちへ狩りや魔法を教えるようになります。
猫たちは、そんな竜を親しみを込めて「羽のおじちゃん」と呼びます。
一方、人間たちは、空を飛び火を噴く恐るべき存在として、畏怖を込めて「猫竜」と呼びました。
この二つの呼び名は、同じ存在が関係性によってまったく違って見えることを示しています。
森の猫にとって猫竜は、子猫を守り、生き方を教えてくれる家族です。しかし人間の視点では、町を焼く力を持った脅威にも映ります。
猫竜は、過去の重大な出来事から人間に強い不信感を抱いています。詳しい理由は物語の核心に関わるため、本記事では大きなネタバレを避けて割愛します。
それでも森の猫たちは、自分たちの好奇心に従って人間の世界へ向かいます。
人間の少女と友達になる猫、王子の師匠になる猫、冒険者ギルドに居着く猫。猫たちが結ぶ小さな縁は、猫竜と人間の関係にも少しずつ変化をもたらします。
ここで重要なのは、猫竜の傷や警戒心が、ひとつの出会いによって簡単に消えないことです。
本作は、過去に傷ついた者へ「誤解だから仲良くしよう」と即座の和解を迫りません。猫竜の感情を尊重しながら、次の世代が別の関係を築く姿を描いています。
世界を変えるのは、勇者による大演説ではなく、一匹の猫が誰かの隣に座ることかもしれない。
かわいい猫の物語だと思って油断していると、種族間の理解や過去との向き合い方まで、肉球でそっと差し出されます。この作品、見た目はふわふわなのにテーマの持ち込み方がかなり巧妙です。

『猫と竜』はなぜオムニバス形式なのか?
『猫と竜』は、猫竜だけを主人公として追い続ける長編冒険譚ではありません。
猫竜の暮らす森を物語世界の起点にしながら、エピソードごとに異なる猫や人間へ焦点を移すオムニバス形式の群像劇です。
ある物語では、母猫と幼い猫竜の出会いが描かれます。
別の物語では、魔法学校で自信を失っている少女、冒険へ憧れる王子、孤児院で暮らす少女などが、森から来た猫と出会います。
前の話では背景にいた猫が、次の話では主役になることもあります。
ひとつのエピソードで生まれた縁が、別の場所や人物へと伸びていくため、個々の物語は独立しながらも同じ世界の歴史としてつながっていきます。
この構成は、猫という生き物の自由さとも相性がいいんですよね。
勇者一行のように全員が同じ目的へ向かうのではなく、猫たちは興味や縄張り、気分に従って森や町を移動します。物語も一本道を進むのではなく、地面についた肉球の跡が枝分かれするように広がります。
テレビアニメ序盤の第1話から第3話にも、この構造が表れています。
第1話「猫と竜」
第1話では、母猫が小さな火吹き竜を我が子として育てる、作品の原点が描かれました。
種族や見た目ではなく、目の前で助けを必要としている存在を家族として迎える。『猫と竜』が描く家族観を、最初に示すエピソードです。
第2話「母猫と少女」
第2話では、母猫と魔法学校の生徒アンネロッサが出会います。
アンネロッサは、自分の魔法に自信を持てずにいる内向的な少女です。召喚魔法で呼び出された母猫は彼女を放っておけず、親代わりのような立場で魔法の特訓を始めます。
さらに訓練場が魔界とつながる事件も発生し、猫との穏やかな交流だけでなく、魔法ファンタジーらしい危機が描かれます。
母猫はアンネロッサを無条件に甘やかしません。
本人が自分の力を信じられるよう、練習させ、できないことと向き合わせる。猫の肉球、思った以上に教育方針がガチです。
第3話「子猫達と羽のおじちゃん」
第3話では、出産の季節を迎えた森で、2組の夫婦猫から7匹の子猫が誕生します。
猫竜は子猫たちへ狩りや魔法を教え、ときには失敗を見守りながら成長を支えます。
第1話では愛情を受け取る側だった猫竜が、第3話では次の世代を育てる側へ回っているのです。
アニメ序盤の3話を流れとして整理すると、次のようになります。
- 第1話:幼い猫竜が母猫から愛情を受け取る
- 第2話:母猫が人間の少女を育て、背中を押す
- 第3話:成長した猫竜が子猫たちへ知恵を渡す
筆者としては、この並びがアニメ版序盤の重要な設計だと考えます。
原作の短編をただ順番に映像化するのではなく、「育てられた者が、別の誰かを育てる」という流れを先に提示することで、初見の視聴者にも作品全体の軸が伝わりやすくなっています。
オムニバス作品は、主人公が毎回変わるため、話が散漫に見えることがあります。
しかし『猫と竜』では、森という共通の場所と、人物同士の縁が接着剤になります。前の物語で渡された優しさや知恵が、次の物語で別の形になって現れるためです。
視聴するときは「今回は誰が活躍したか」だけでなく、誰から何を受け取り、それを次にどう渡したのかを見ると、短編同士のつながりが見えやすくなります。
『猫と竜』の主要キャラクターと声優は?
テレビアニメ『猫と竜』では、猫竜を子安武人、育ての親であるママにゃんを井上喜久子が演じています。
登場人物と猫は多いものの、最初から全員の名前を覚える必要はありません。各エピソードで中心となる猫と人間の組み合わせに注目すると、関係を整理しやすくなります。
主なキャラクターと声優は以下の通りです。
キャラクター 声優 役柄
猫竜 子安武人 猫に育てられた赤い羽を持つ火吹き竜
ママにゃん 井上喜久子 幼い猫竜を育てた母猫
シロタエ 和泉風花 狩りと魔法を得意とする白猫
クロバネ 速水奨 高い戦闘力を持つ黒猫
アンネロッサ 安済知佳 魔法学校へ通う内向的な少女
ガリー 種﨑敦美 孤児院で暮らす少女
スタン 榎木淳弥 猫たちと関わる人間の一人
葉猫 芹澤優 人間の世界にも縁を広げる猫
王子 小市眞琴 冒険や強さに関心を持つ王子
猫竜:子安武人
猫竜は、森の猫たちを守る巨大な火吹き竜です。
子猫に狩りや魔法を教える一方、人間に対しては強い警戒心を見せます。家族へ向ける穏やかさと、外敵を前にした威圧感を併せ持つキャラクターです。
第3話では、子猫たちへ接するときの落ち着いた声色と、危険を察知した場面の緊張感に差がつけられています。
子安武人の低い声は、猫竜の巨体や長く生きてきた存在感を伝えながら、子猫を見守る不器用な優しさもにじませます。
ママにゃん:井上喜久子
ママにゃんは、幼い猫竜を自分の子として育てた母猫です。
種族の違いを恐れず、目の前に現れた竜の子へ乳を与え、生きるために必要なことを教えました。
第2話では、魔法に自信を持てないアンネロッサに対し、慰めるだけでなく訓練を促します。
井上喜久子の柔らかな声は包容力を感じさせますが、指導する場面では言葉のテンポや語尾が引き締まり、ママにゃんが「優しいだけの癒やし役」ではないことを伝えています。
シロタエ:和泉風花
シロタエは、狩りと魔法を得意とする白猫です。
自分だけの縄張りを求めて森を離れ、旅先で孤児院育ちの少女ガリーと出会います。
自由に生きたい猫と、人とのつながりの中で暮らす少女。二人の関係は、「独り立ちすること」と「誰とも関わらず孤立すること」は違うというテーマへつながります。
クロバネ:速水奨
クロバネは、凶暴な熊を倒せるほどの力を持つ黒猫です。
森の猫たちから英雄的な存在として見られ、人間の冒険者にも劣らない実力を備えています。
速水奨の重厚な声が加わることで、猫でありながら歴戦の戦士を思わせる風格が生まれています。ただ強さを誇るのではなく、周囲の猫や人間にどう力を使うかが注目点です。
アンネロッサ:安済知佳
アンネロッサは、魔法学校に通いながら自分の能力に自信を持てずにいる少女です。
第2話では、召喚魔法によってママにゃんと出会い、厳しい指導を受けながら自分の力と向き合います。
安済知佳は、序盤ではためらいを含んだ小さな発声を使い、訓練や事件を経た後には言葉の輪郭を少しずつ強めています。
この変化によって、アンネロッサの成長がセリフの内容だけでなく、声の出し方からも伝わる構成になっていました。
アニメ『猫と竜』の放送・配信情報は?
テレビアニメ『猫と竜』は、2026年7月4日からTOKYO MXで放送されています。
dアニメストアとABEMAでは、地上波放送より1週間早い2026年6月27日21時30分から先行・最速配信が始まりました。
以下は2026年7月17日時点の放送・配信情報です。
テレビ放送情報
放送局 放送開始日・時間
TOKYO MX 2026年7月4日から毎週土曜21時
BS日テレ 2026年7月6日から毎週月曜23時30分
読売テレビ 2026年7月7日から毎週火曜25時29分
長崎文化放送 2026年7月8日から毎週水曜25時20分
AT-X 2026年7月9日から毎週木曜23時30分
AT-Xでは、毎週月曜10時30分と毎週水曜16時30分にリピート放送も案内されています。
先行・最速配信
- dアニメストア
- ABEMA
両サービスでは、2026年6月27日21時30分から先行・最速配信されています。
テレビ放送より早く視聴できるため、物語をいち早く追いたい人に向いた配信枠です。
一般配信
一般配信は、2026年7月4日21時から各サービスで順次開始されています。
主な配信先として、次のサービスが案内されています。
- FOD
- DMM TV
- Hulu
- J STREAM
- Lemino
- Prime Video
- TELASA
- U-NEXT
- アニメ放題
- ニコニコ
- バンダイチャンネル
配信開始時刻、見放題対象の有無、無料体験などの条件はサービスによって異なる場合があります。視聴前に各サービスの作品ページで最新状況をご確認ください。
アニメ化に向けた主な動きは次の通りです。
- 2025年11月:2026年7月からのテレビアニメ放送を発表
- 2026年6月20日:本キービジュアル、第2弾PV、主題歌、追加キャスト、先行配信情報を公開
- 2026年6月27日:dアニメストア、ABEMAで先行・最速配信開始
- 2026年7月4日:TOKYO MXでテレビ放送開始
- 2026年7月6日以降:BS日テレ、読売テレビなどで順次放送開始
アニメーション制作はOLMが担当しています。
監督はオ ジング、シリーズ構成は広田光毅、キャラクターデザインは倉員千晶と西野理惠、サブキャラクターデザインは黒澤浩美です。
オープニングテーマは、suis from ヨルシカによる「猫日」で、読み方は「ねこじつ」です。作詞をsuis、作曲・編曲をキタニタツヤが担当しています。
エンディングテーマは、shallmによる「ただいまの場所」です。作詞・作曲をlia、編曲を村山☆潤が担当しています。
「猫日」と「ただいまの場所」という題名は、特別な戦いだけでなく、猫たちが過ごす日常と帰る場所を描く本作に重なります。
猫が眠り、狩りを覚え、誰かと出会い、ときには森を離れていく。その一日一日が物語になる作品だからこそ、主題歌の題名も日常と居場所を連想させるものになっていると筆者は感じました。

『猫と竜』の魅力は?アニメ評論の視点から考察
ここからは、2026年7月17日までに放送・配信された序盤の内容を踏まえた筆者の私見です。
『猫と竜』の魅力は、巨大な力を持つ猫竜を、事件を次々に解決する英雄として使い切らない点にあります。
猫竜が本気になれば、多くの危機を力で退けられるでしょう。
しかし、子猫が狩りを覚える場面では、自分が獲物を捕まえて渡すのではなく、子猫自身が失敗し、学び、成功する余地を残します。
守ることと、代わりにすべてをやることは違う。
『猫と竜』は、その境界を育児や教育の物語として描いています。
体格差が「守る時間」を映像化している
アニメ版で注目したいのが、猫竜と猫たちの体格差です。
画面の大部分を占める猫竜のそばを、小さな子猫が歩く構図では、猫竜の強大さがひと目で伝わります。
同時に、大きな体が子猫を覆うように配置されることで、脅威ではなく安全な場所としても映ります。
第3話では、子猫たちが動き回る画面の外側や奥に猫竜が置かれる場面がありました。
猫竜を常に中央へ置かないことで、主役はあくまで成長する子猫たちであり、猫竜はその世界を支える側だと視覚的に示しているように感じます。
この演出、巨大キャラの画面占有率を「俺が主役だ」という圧ではなく、「ここにいれば大丈夫」という安心感へ変換してくるんですよね。
まるでカメラが、猫竜の強さではなく、守られる側の心情をなぞっているようです。
原作の文章を声と間で補うアニメ版
原作小説では、猫や猫竜の感情を文章から想像できます。
コミックでは表情や体格差が絵として示されます。アニメではさらに、声の間、足音、視線の移動、キャラクター同士の距離が加わります。
たとえば、ママにゃんがアンネロッサへ指示を出す場面では、優しい声のまま何でも許すのではなく、返事を待つ間が置かれています。
その間によって、アンネロッサ自身が考え、答えを出す必要が生まれます。
猫竜が子猫を見守る場面でも、すぐに助けへ入らず、一度様子を見る時間があります。
この「助けない時間」は冷たさではありません。相手が自分で一歩進む可能性を信じているからこそ生まれる間です。
映像作品としての『猫と竜』は、派手な魔法だけでなく、この待つ時間をどれだけ丁寧に描けるかが重要になると考えます。
家族を血縁ではなく行動で定義する
母猫と猫竜には、血のつながりがありません。
種族も寿命も体格も異なり、成長すれば同じ巣で暮らし続けることすら難しくなります。
それでも母猫は、幼い竜へ乳を与え、生き方を教えました。猫竜もまた、育ててもらった経験を子猫たちへの行動として返します。
ここで描かれる家族は、「同じ血が流れているから家族」という固定された関係ではありません。
空腹なら食べさせ、危険なら守り、独り立ちに必要なことを教える。その積み重ねが家族を作っています。
個人的には、この描き方が『猫と竜』を単なる動物系の癒やし作品で終わらせていないと感じます。
かわいい猫を眺めて心がほどけた直後に、「自分は誰から何を受け取り、誰へ渡せるのか」という問いが残る。
肉球で心のドアを開けたあと、人生の話をそっと置いていく。なかなか油断ならない作品です。
猫竜は「主人公」より森の記憶に近い
猫竜は物語の中心的な存在ですが、すべてのエピソードで主役になるわけではありません。
筆者には、猫竜が森に根を張る大樹のように見えます。
大樹は自分から旅をしません。
しかし、その枝の下で多くの命が育ち、旅立った者にとっては帰る場所の記憶になります。猫竜もまた、森を離れていく猫たちの物語を背後から支えています。
この構造があるため、エピソードごとに主人公や舞台が変わっても、作品の芯が失われません。
猫竜が毎回問題を解決するのではなく、猫竜から学んだ猫や、猫と出会った人間がそれぞれの場所で選択する。
中心人物が前へ出続けないからこそ、世界全体が育っていく感覚があります。
今後のアニメで注目したいポイント
今後のテレビアニメで注目したいのは、独立した短編同士を映像上でどうつなぐかです。
以前登場した猫が背景に映る、前の話で使われた言葉や仕草が別の人物へ引き継がれる、森と町の風景に時間の変化が加わる。こうした積み重ねがあれば、個別のエピソードが一つの共同体の歴史として見えてきます。
一方、毎話の感動だけを強く演出すると、短編が単発の「いい話」として消費される可能性もあります。
『猫と竜』の面白さは、一匹の猫との出会いが別の人物の未来へ残り、離れた場所の物語が後から響き合うことです。
猫竜がどれほど強いかではなく、その存在から何を受け取った猫が、次にどこへ向かうのか。
今後もその連鎖を丁寧に描ければ、かわいさとファンタジーだけではない、長く余韻の残る群像劇になると考えます。
まとめ|『猫と竜』は猫と人間の縁を描く群像ファンタジー
『猫と竜』は、母猫に育てられた火吹き竜・猫竜と、魔法を使う猫、人間たちの出会いを描くオムニバス・ファンタジーです。
原作はアマラ、キャラクター原案は大熊まい、コミックは佐々木泉が担当しています。シリーズ累計は140万部を突破し、コミック第13巻は2026年7月17日に発売されました。
テレビアニメはOLMが制作し、2026年7月4日からTOKYO MXで放送中です。猫竜役を子安武人、ママにゃん役を井上喜久子が演じています。
作品の特徴は、主人公がエピソードごとに移り変わる群像劇であること、血縁を越えた家族を描くこと、強い猫竜が小さな命の成長を見守る立場にいることです。
猫のかわいさに心をほどかれながら、受け取った愛情を次の誰かへ渡すことや、旅立つ者を見送ることの意味を考えさせられる。
『猫と竜』は、優しい日常の奥に家族と成長の問いを宿した、温かく少し切ないファンタジー作品です。
よくある質問
『猫と竜』の原作者は誰ですか?
原作者はアマラです。キャラクター原案を大熊まい、コミック版の漫画を佐々木泉が担当しています。
コミック『猫と竜』第13巻の発売日はいつですか?
コミック第13巻は、2026年7月17日に発売されました。2026年7月17日時点では発売済みです。
アニメ『猫と竜』はいつから放送されていますか?
TOKYO MXでは、2026年7月4日から毎週土曜21時に放送されています。BS日テレ、読売テレビ、長崎文化放送、AT-Xでも順次放送中です。
アニメ『猫と竜』はどこで配信されていますか?
dアニメストアとABEMAでは、2026年6月27日21時30分から先行・最速配信されています。U-NEXT、DMM TV、Hulu、Prime Video、FOD、Leminoなどでも一般配信が行われています。
執筆:神原 誠一(アニメ評論家/『アニメ反射鏡』運営)



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