『盗掘王』は「とうくつおう」と読み、SAN.Gによる韓国ノベルを原作に、ウェブトゥーン、コミックス、TVアニメへ展開した回帰×異能力アクション作品です。
主人公・剛力遼河が15年前の2025年へ戻り、未来の知識を使って「遺物」を先取りしながら、自分を裏切った大河原泰政への復讐と人生逆転を狙います。
まず、2026年8月14日時点の基本情報を整理すると次の通りです。
- 読み方:とうくつおう
- 原作:SAN.Gによるノベル
- ウェブトゥーン:漫画3B2S、ストーリーYuns(REDICE STUDIO)、原作SAN.G
- 日本のSMARTOON:ピッコマで全411話完結
- 日本語コミックス:KADOKAWA・MFコミックスから第11巻まで発売済み
- 第12巻:2026年9月18日発売予定
- TVアニメ:2026年7月8日放送開始
- アニメ話数:全12話
「原作は小説なのか漫画なのか」「アニメから入っても大丈夫なのか」が少し分かりにくい作品なので、本記事では媒体の関係からあらすじ、遺物の仕組み、アニメ情報まで順番に整理します。
『盗掘王』とは?読み方と作品の基本情報
『盗掘王』の読み方は「とうくつおう」です。
世界各地に出現した「墓」と、その内部に眠る不思議な存在「遺物」を巡って、主人公・剛力遼河が成り上がっていく作品です。
ジャンルとしては、タイムスリップや回帰、復讐、異能力バトル、宝探し、成り上がりを組み合わせたタイプ。
ただし、遼河が過去へ戻って「人生を平穏にやり直す」わけではありません。
むしろ未来の知識を武器に、価値の高い遺物や重要人物へ先回りし、かつて自分を支配した側の未来を崩していきます。
この攻めた主人公像が、『盗掘王』の大きな特徴です。
日本ではピッコマの縦読みフルカラー漫画、いわゆるSMARTOON版をきっかけに作品を知った人も多いでしょう。
一方で作品の系譜をたどると、ウェブトゥーンだけが「原作」ではありません。
ここは検索でも混同されやすい部分なので、次で整理します。
『盗掘王』の原作は小説?漫画との違いを整理
『盗掘王』の原作は、SAN.Gによる韓国ノベルです。
その物語をもとにウェブトゥーン化され、日本ではピッコマのSMARTOONやKADOKAWAのコミックスとして展開されています。
媒体の流れを簡潔にまとめると、
原作ノベル → ウェブトゥーン → 日本語コミックス → TVアニメ
という関係です。
日本語コミックスでは、漫画:3B2S、ストーリー:Yuns(REDICE STUDIO)、原作:SAN.Gとクレジットされています。
TVアニメでも3B2S、Yuns(REDICE STUDIO)、SAN.Gの名前が原作関連として表記されています。
ここで大事なのは、「ウェブトゥーン版の作者」と「物語の原作者」を分けて理解することです。
SAN.Gが物語の原点となるノベルを手がけ、その内容をウェブトゥーンという縦読みフルカラー形式へ落とし込む際に、3B2SやYuns(REDICE STUDIO)が関わっている、という整理が分かりやすいでしょう。
日本ではウェブトゥーン版の露出が大きいため、「漫画が原作」と受け取りやすいのですが、厳密にはその前段階にノベルがあります。
そしてピッコマで展開されたSMARTOON版は全411話で完結しています。
一方、日本語単行本はKADOKAWAのMFコミックスから刊行中です。
第1巻と第2巻は2021年3月22日に発売され、2026年7月23日には第11巻が発売されました。
さらに第12巻は2026年9月18日発売予定です。
つまり2026年8月14日時点では、
- SMARTOON版:全411話で完結済み
- 日本語コミックス:第11巻まで発売済み
- 第12巻:2026年9月18日発売予定
という状態です。
「漫画は完結したの?」という疑問に対しては、縦読みのSMARTOON版は完結済み、日本語コミックスは刊行途中と答えるのが最も正確です。
媒体ごとの進行状況が違うため、ここを分けて見る必要があります。
『盗掘王』のあらすじは?剛力遼河が15年前へ戻る
『盗掘王』の物語は、盗掘者・剛力遼河が雇い主に裏切られた後、15年前の2025年へ戻るところから本格的に始まります。
作中世界では2025年、世界各地に謎の「墓」が出現。
その中から発見されるようになったのが、人間へ特殊な力を与える「遺物」です。
遺物を所有する者は異能力を得られるため、その存在はやがて個人の戦闘力だけでなく、財産や企業、社会的な権力にまで影響していきます。
つまり『盗掘王』の世界では、価値の高い遺物を誰が確保するかが、未来の勢力図そのものを左右するわけです。
主人公の剛力遼河は、墓を攻略して遺物を回収する盗掘者として活動していました。
しかし15年後の世界で、雇い主である大河原泰政に裏切られ、墓の中で死の淵へ追い込まれます。
そこで遼河へ語りかけたのが、謎の「カラスの遺物」でした。
そして次に遼河が目覚めたのは、墓が世界へ現れ始めた15年前の2025年。
ここは時間軸を勘違いしやすいポイントです。
「2026年から15年前へ戻る」という意味ではありません。
作中では、墓が出現した2025年から15年後の未来で遼河が活動しており、そこから15年前の2025年へ回帰する構造になっています。
遼河には未来で経験した記憶が残っています。
どこに墓が現れるのか。
どんな遺物が眠っているのか。
誰が将来強大な権力を持つのか。
そして、自分を誰が裏切るのか。
他の人間がまだ知らない未来を、遼河だけが知っている。
この圧倒的な情報差が、本作の爽快感を生みます。
遼河は価値ある遺物を先に確保し、将来敵となる人物へ早い段階から対抗しながら、前の人生とはまったく違う未来を作っていきます。

『盗掘王』の遺物とは?主人公が強い理由も解説
『盗掘王』を理解するうえで欠かせないのが「遺物」です。
遺物は墓から発見され、人間へ特殊な能力を与える存在。
それぞれ異なる能力や性質を持っており、神話や伝承を思わせるモチーフも登場します。
重要なのは、遺物が単なる剣や銃のような「装備品」ではないこと。
遺物にはそれぞれクセがあり、人間側がどう扱うか、どう支配するかも重要になります。
そのため『盗掘王』の戦いは、単純に「強い能力を持った方が勝ち」という構造だけではありません。
どんな遺物が存在するのか。
どこに現れるのか。
何が弱点なのか。
将来どれほど価値を持つのか。
そうした情報そのものが戦力になります。
そして遼河には、その情報があります。
前の人生で数多くの墓や遺物を見ているため、他の人間が価値に気づく前から重要な遺物を判断できる。
この設定こそ、遼河が回帰後に一気に成り上がれる最大の理由です。
主人公が最初から無限の力を持っているわけではありません。
何が強くなるのか、誰が危険になるのかを先に知っている。
この「未来知識=能力」という設計が、『盗掘王』を一般的な異能力バトルとは少し違う作品にしています。
個人的には、この仕組みがかなり巧いと感じます。
回帰作品では未来知識が「失敗を避けるため」だけに使われるケースもありますが、『盗掘王』では未来知識そのものが攻撃的です。
価値が上がる前に取る。
敵が強くなる前に動く。
権力構造が完成する前に壊す。
遼河は未来を守るのではなく、未来へ先回りして奪いに行く主人公なんですよね。
『盗掘王』の主要キャラクターは?
『盗掘王』では、剛力遼河と前の人生で関係していた人物たちが、回帰後の世界でも次々と登場します。
主なキャラクターは次の通りです。
- 剛力遼河:主人公。盗掘者として活動していたが、大河原泰政の裏切りを経て15年前へ戻る。
- 大河原泰政:遼河の元雇い主。未来で大きな権力を握り、遼河を裏切った重要人物。
- アイリーン・ホルトン:遼河と関わりながら、遺物を巡る物語へ深く入っていく主要人物。
- 柳孝太郎:遼河と関係を築く人物で、物語を支える仲間側の重要キャラクター。
- 呉羽昇:遼河の過去と未来の双方に関わる人物。
- キイラ・クラーク:アニメにも登場する主要人物の一人。
- カラスの遺物:遼河を15年前へ戻した謎の存在。
回帰作品らしい面白さが出るのは、遼河だけが「前の人生」を覚えている点です。
遼河にとっては知っている人物でも、相手側からすれば初対面。
さらに大河原泰政のような人物については、遼河だけが「将来自分を裏切る人間だ」と知っています。
まだ起きていない未来を知る主人公が、その人物とどう向き合うのか。
この情報の非対称性が、人間関係にも緊張感を与えています。
もっとも『盗掘王』は、その葛藤を重厚な倫理ドラマとして掘り下げるというより、遼河が未来知識を利用して主導権を握る爽快感を前面に出した作品です。
悩み続ける主人公というより、「二度目なら俺が勝つ」と前へ出る主人公を楽しむタイプですね。
『盗掘王』の漫画は全何話?ピッコマと単行本の違い
ピッコマで配信された『盗掘王』のSMARTOON版は、全411話で完結しています。
411話という数字だけ見るとかなり長く感じますが、SMARTOONはスマートフォン向けの縦スクロール型作品です。
紙漫画とはページ設計や1話あたりの見せ方が異なるため、単純に「一般的な漫画411話分」と考えないほうがよいでしょう。
日本語コミックスはKADOKAWAのMFコミックスから刊行されています。
2026年7月23日に第11巻が発売され、2026年8月14日時点では11巻まで刊行済み。
第12巻は2026年9月18日発売予定です。
そのため、
「盗掘王は完結している?」
→ SMARTOON版は全411話で完結。
「単行本も全部出ている?」
→ 日本語コミックスはまだ刊行途中。
という答えになります。
僕が『盗掘王』とSMARTOON形式の相性で面白いと思うのは、縦スクロールの「まだ画面の下が見えない」という感覚です。
墓を進む。
画面を下へ送る。
新しい遺物や敵が現れる。
この構造が、探索ものと妙に噛み合っています。
紙漫画では見開きで一気に見せる場面でも、縦読みなら読者自身が指を動かして次の情報を出す。
画面をスクロールする行為そのものが、墓の奥へ進む感覚に近い。
これは『盗掘王』という作品を縦読みで読むからこそ感じやすい面白さです。
TVアニメ『盗掘王』はいつから?全12話・声優情報
TVアニメ『盗掘王』は、2026年7月8日からフジテレビ「B8station」ほかで放送されています。
フジテレビでは毎週水曜25時15分から放送。
25時台なので、暦上は翌日の木曜日になります。
ABEMAでも2026年7月8日から毎週水曜25時15分に単独最速配信されています。
そのほか一般の配信サービスでは、2026年7月13日以降にdアニメストア、U-NEXT、アニメ放題、DMM TV、Lemino、FOD、Hulu、TELASA、Prime Video、TVerなどで順次展開されています。
配信状況や公開時刻は変更される可能性があるため、実際に視聴する際は各サービスの最新案内を確認してください。
主要キャストは以下の通りです。
- 剛力遼河:細谷佳正
- アイリーン・ホルトン:早見沙織
- 柳孝太郎:入野自由
- 大河原泰政:諏訪部順一
- 呉羽昇:岡本信彦
- キイラ・クラーク:甲斐田裕子
アニメーション制作はSTUDIO EEK。
監督・シリーズ構成はWoo Seung Wook、キャラクターデザインにはLee Hyun Joung、音楽にはKim Ju Youngが参加しています。
日本語吹き替え版では翻訳を福留友子、音響制作をdugoutが担当しています。
主題歌は韓国発のガールズバンドQWER。
オープニングテーマは「SHOW DOWN」、エンディングテーマは「To Be Continued」です。
さらに2026年10月28日発売予定のBlu-ray BOXには、第1話から第12話までと特典映像を収録すると案内されています。
この商品情報から、TVアニメ第1期が全12話構成であることも確認できます。
2026年8月10日には第6話「大古墳化」の先行カットとあらすじが公開され、フジテレビでは8月12日深夜に放送されました。
2026年8月14日時点では、全12話のちょうど折り返し付近まで進んでいます。

『盗掘王』の面白さは?未来知識を“戦力”に変える構造
ここからは筆者としての考察です。
僕が『盗掘王』で一番面白いと思うのは、主人公の本当の武器が「未来を知っていること」になっている点です。
遼河は過去へ戻りますが、ただ失敗を修正するだけではありません。
未来で重要になる遺物を先取りする。
将来権力を持つ人物を早い段階から警戒する。
前の人生では敵や仲間だった人物へ、自分から接触する。
つまり遼河は未来の攻略情報を利用して、まだ完成していない世界の勢力図そのものへ割り込んでいるわけです。
これが遺物という設定ともよく噛み合っています。
もし物語の目的が一人の敵を倒すことだけなら、未来知識を使った展開はいずれ単調になりやすい。
しかし『盗掘王』では、世界各地へ新たな墓と遺物が現れます。
墓が変われば攻略法も変わる。
遺物が変われば能力も変わる。
敵が変われば遼河が持つ未来情報の使い方も変わる。
だから「未来を知る主人公」という軸を維持したまま、次々に新しい事件を作れる。
全411話という長編を支えた理由の一つは、この拡張しやすい設定にあると考えられます。
そしてアニメ化で注目したいのは、SMARTOON特有のテンポをどう映像へ置き換えるかです。
縦読みでは読者自身のスクロール速度によって、「次に何が出るか」の間が決まります。
一方、アニメではそのタイミングを制作側が完全にコントロールします。
新しい墓をどう見せるか。
遺物をどのタイミングで画面へ出すか。
遼河が相手を出し抜く瞬間に、音やカメラをどう使うか。
この変換がうまくいけば、原作と同じ展開でも別の爽快感が生まれます。
また、遼河は強気で押しの強い主人公です。
そこへ細谷佳正の声が加わることで、漫画では文字として読んでいた威圧感や自信が、音として直接伝わるようになります。
大河原泰政を諏訪部順一が演じる点も含め、アニメでは遼河と権力者側のぶつかり合いを“声の圧”で見せられるのが大きな違いでしょう。
僕は『盗掘王』というタイトルにも、この作品の構造がよく表れていると感じます。
遼河が盗むのは、墓の中の遺物だけではありません。
前の人生で大河原たちが得るはずだった富や権力、その未来まで先回りして奪っていく。
言い換えれば、遼河は自分から奪われた「未来を決める権利」を盗み返しているようにも見えます。
この意味まで考えると、『盗掘王』は単なる宝探しのタイトルではない。
墓を掘り返しながら、自分の人生そのものを掘り返す物語なんですよね。
まとめ|『盗掘王』は原作ノベルから広がった回帰アクション
『盗掘王』は「とうくつおう」と読みます。
原作はSAN.Gによる韓国ノベルで、その物語をもとに3B2S、Yuns(REDICE STUDIO)らが関わるウェブトゥーンが制作され、日本ではピッコマのSMARTOONやKADOKAWAのコミックスへ展開しました。
主人公は盗掘者の剛力遼河。
雇い主・大河原泰政の裏切りによって死の淵へ追い込まれた遼河は、「カラスの遺物」をきっかけに15年前の2025年へ戻ります。
そこから未来の知識を利用し、価値ある遺物を先取りしながら、以前とは異なる人生と世界の勢力図を作っていきます。
SMARTOON版は全411話で完結済み。
日本語コミックスは2026年8月14日時点で第11巻まで発売され、第12巻は2026年9月18日発売予定です。
TVアニメは2026年7月8日から放送開始。
剛力遼河を細谷佳正、アイリーン・ホルトンを早見沙織、大河原泰政を諏訪部順一が演じ、Blu-ray BOXの商品情報から全12話構成であることも確認できます。
『盗掘王』の魅力は、ただ強い主人公が無双することではありません。
未来で何が価値を持つかを知っている男が、その情報を武器に世界の主導権を先取りしていく。
回帰、復讐、宝探し、異能力、成り上がりを「未来知識」という一本の軸でつないだことが、この作品ならではの面白さだと思います。
よくある質問
『盗掘王』の原作は小説?漫画?
『盗掘王』の原作はSAN.Gによるノベルです。
そこからウェブトゥーン化され、日本ではピッコマのSMARTOONやKADOKAWAのコミックス、さらにTVアニメへ展開しています。
『盗掘王』の漫画は完結している?
ピッコマで配信されたSMARTOON版は全411話で完結済みです。
一方、日本語コミックスは2026年8月14日時点で第11巻まで発売され、第12巻は2026年9月18日発売予定です。
TVアニメ『盗掘王』はいつから?全何話?
TVアニメ『盗掘王』は2026年7月8日から放送開始。
2026年10月28日発売予定のBlu-ray BOXに第1話~第12話が収録されるため、全12話構成です。
神原 誠一(かんばら せいいち)
アニメ評論家/ブロガー/エモ設計師



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