『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』は似てる?パクリ説や違いを比較

『盗掘王』の墓と遺物、『俺だけレベルアップな件』のゲートとレベルアップを左右に対比したアニメ考察イメージ アニメ考察
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『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』には似た要素がありますが、パクリと断定できる根拠は確認できず、物語を動かす仕組みには5つの明確な違いがあります。

2026年7月からTVアニメ『盗掘王』が放送され、「これ、俺レベに似てない?」「『俺だけレベルアップな件』のパクリなの?」と気になった人もいるでしょう。

たしかに、危険な超常空間、死の危機、主人公だけの特殊なアドバンテージ、そこから始まる成り上がり――入口だけを見ると、かなり近い匂いがあります。

でも、設定を一段深く掘ると話は変わります。

『俺だけレベルアップな件』は、水篠旬自身が強くなる“成長無双”。『盗掘王』は、剛力遼河が未来知識と遺物を使って勝ち筋を先取りする“攻略無双”です。

先に、この記事の結論となる「5つの違い」を整理すると次の通りです。

比較軸 『盗掘王』 『俺だけレベルアップな件』
①成立・展開 ウェブ小説を原作にSMARTOON化 Chugongのウェブ小説からWEBTOON化
②世界観 墓・遺物・遺物争奪 ゲート・ダンジョン・ハンター
③能力獲得 未来知識+遺物を確保・支配 自分だけがレベルアップ
④主人公の目的 裏切りへの復讐と未来の先取り 生存・家族・成長から世界規模の戦いへ
⑤物語の快感 情報差で出し抜く攻略無双 弱者から最強へ駆け上がる成長無双

この5点を押さえると、「似ている部分」と「作品の芯が違う部分」をかなり冷静に切り分けられます。

『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』はなぜ似てる?

似て見える最大の理由は、主人公が死の危機を境に“自分だけの圧倒的な優位”を手に入れる導入が共通しているからです。

『盗掘王』の世界には、ある日突然、世界各地に謎の「墓」が現れます。

墓の内部には「遺物」と呼ばれる存在があり、それを手にした人間は常識を超えた力を使えるようになる。公式に展開されている作品紹介でも、墓から出現する遺物が人間に異能力を与え、富や権力をめぐる争いにつながっていく世界として説明されています。

主人公・剛力遼河は、墓を探索し遺物を奪うことに長けた盗掘師です。

ところが雇い主側の裏切りによって死の瀬戸際まで追い込まれ、その直後、15年前の世界へ戻ることになります。

しかも記憶はそのまま。

つまり遼河だけが、「これからどこに墓が現れるのか」「どの遺物が強いのか」「誰が未来で力を持つのか」を知っているわけです。

一方、『俺だけレベルアップな件』では、ゲートと呼ばれる通路の先にダンジョンが存在し、特殊能力を持つ「ハンター」が攻略に挑みます。

主人公・水篠旬は最低ランクのハンターで、「人類最弱兵器」と呼ばれるほど弱い存在。

しかし死と隣り合わせの事件をきっかけに、旬だけがゲームのようにレベルアップできる能力を手に入れます。

アニメ公式サイトでも、水篠旬は最低ランクのハンターから、自分だけがレベルアップできる力を得て最弱から最強へ駆け上がる主人公として紹介されています。

つまり序盤だけを箇条書きにすると、

  • 超常的な危険区域が存在する
  • 主人公が死の危機へ追い込まれる
  • その経験を境に人生が大きく変化する
  • 主人公だけが特殊なアドバンテージを得る
  • それを利用して周囲を追い抜いていく

という共通点があります。

これなら「俺レベっぽい」と感じるのも無理はない。

ただし、ここで見るべきなのは危機のあとに何を与えられたかです。

旬がもらったのは「自分を成長させ続けられる権利」。

遼河が握ったのは「未来の答えを知っている権利」。

この時点で、同じ道路からスタートした2作品の車線はもう分かれ始めています。


『盗掘王』は『俺だけレベルアップな件』のパクリなの?

公開順や共通するジャンル要素だけを根拠に、『盗掘王』を『俺だけレベルアップな件』のパクリと断定することはできません。

ここはセンシティブな話なので、「なんとなく似てる」という印象と「盗用だった」という事実は分けて考える必要があります。

『俺だけレベルアップな件』の原作はChugongによる韓国のウェブ小説で、漫画版はDUBU(REDICE STUDIO)が作画、h-goonが脚色を担当しています。

日本のアニメ公式サイトでも、原作・原案Chugong、作画DUBU(REDICE STUDIO)、脚色h-goonという制作クレジットが明記されています。

一方、『盗掘王』の日本版では、漫画3B2S、ストーリーYuns(REDICE STUDIO)、原作SAN.Gというクレジットで展開されています。ピッコマでも3B2S、SAN.G、Yunsの作品として掲載されています。

つまり、そもそも両作品は別の原作者・制作クレジットによる別作品です。

また、『俺だけレベルアップな件』の原作ウェブ小説は2016年に韓国で展開が始まり、その後WEBTOON化。

『盗掘王』もウェブ小説を原作として漫画化された作品ですが、時系列上は『俺だけレベルアップな件』側が先行しています。

ただし、ここで大事なのは、

先に存在する作品と似た要素がある=後発作品が盗用した

とはならないことです。

ダンジョン。

異能力。

主人公だけの特殊条件。

死の危機からの覚醒。

復讐。

成り上がり。

こうした要素は、アクションファンタジーやゲームファンタジーで繰り返し使われてきた物語装置でもあります。

本当に「パクリか」を検証するなら、大枠のジャンルではなく、具体的なルールや展開まで一致しているかを見る必要があります。

そこで重要になるのが、次の違いです。

回帰するのは『盗掘王』だけ

剛力遼河は、未来の知識を持った状態で15年前へ戻ります。

水篠旬の物語は基本的に時間を巻き戻して人生を再プレイする構造ではなく、現在地点からレベルを上げていく物語です。

この違いだけでも、主人公が持っている情報量が根本的に異なります。

「システム」が主人公を育てるのは俺レベ

『俺だけレベルアップな件』では、水篠旬にだけゲーム的なクエストや成長システムが提示されます。

だから「レベル」「能力値」「クエスト」といったゲーム的ルールが、物語の成長そのものと直結しています。

『盗掘王』の中心にあるのは、同じ意味でのレベルアップシステムではありません。

墓に存在する遺物を探し、奪い、使い、支配し、その所有関係を変えていくことが重要になります。

『盗掘王』は所有権争いそのものが物語になる

遺物は、誰が持っているかによって未来の権力図まで変わります。

つまり「あいつより強くなる」の前に、「あいつが強くなる原因を先に盗る」という戦いが成立する。

これが『盗掘王』らしい。

俺レベの旬がトレーニングで自分のステータスを上げている横で、遼河は「その伝説級アイテム、未来ではお前のものだけど今は俺がいただきます」と盤面ごとひっくり返す。

似ているようで、やっていることがだいぶ違います。


5つの違い①②|成立背景と世界観はどう違う?

1つ目の違いは作品の成立・制作系統、2つ目は物語を支える世界のルールです。

まず成立背景から見ると、『俺だけレベルアップな件』はChugongのウェブ小説を起点に、WEBTOON、アニメ、ゲームなどへ大規模展開した作品です。

Kakao Entertainmentは、同作のウェブ小説・WEBTOONについて世界累計143億回を超える閲覧規模に達したと発表しており、韓国発アクションファンタジーを世界へ広げた代表的IPの一つになっています。

『盗掘王』もウェブ小説から漫画へ展開された韓国発のアクションファンタジーで、英語圏では「Tomb Raider King」として展開。

Tapasでは、原作SAN.G、漫画3B2S、Yuns(REDICE STUDIO)の作品として掲載され、墓、遺物、15年前への回帰、復讐という基本設定が紹介されています。

同じ韓国のウェブ小説・縦読み漫画文化から世界展開された作品なので、読後感の一部に共通性を感じやすいのは確かでしょう。

ただ、世界の土台はかなり違います。

『俺だけレベルアップな件』で社会を変えたのはゲートとハンターです。

ゲートの向こうに存在するダンジョンを攻略するため、覚醒したハンターたちが活動する。

つまり怪物との戦闘とダンジョン攻略が社会システムに組み込まれています。

対して『盗掘王』を動かすのは墓と遺物です。

墓の内部には特殊能力を持った遺物があり、それを誰が確保するかによって富や権力が動く。

ここでは敵を倒すこと以上に、「何を手に入れるか」が重要です。

僕はこの違い、かなり大きいと思っています。

『俺だけレベルアップな件』では、ダンジョンは旬が強くなるための“戦場”になりやすい。

『盗掘王』では、墓そのものが宝箱であり、交渉材料であり、権力争いの現場でもある。

似た洞窟に入っているように見えても、探索する理由が違うんですよね。


5つの違い③|「レベルアップ」と「未来知識+遺物」は何が違う?

3つ目、そして最大の違いは、主人公がどこから強さを持ってくるかです。

水篠旬の強さは、基本的に旬自身へ蓄積されていきます。

最初は最低ランクだった。

昨日まで勝てなかった。

でも経験を積み、能力を伸ばし、また次の壁を越える。

その積み重ねによって「人類最弱兵器」と呼ばれた存在が、誰も無視できない強者へ変わっていく。

だから俺レベの快感はめちゃくちゃ分かりやすい。

数字として成長する主人公を見続ける気持ちよさです。

ゲームでレベル1だったキャラクターが、気づけばボスをワンパンできるほど育っていた。

あの「ここまで来たか……」という快感が作品のエンジンになっています。

対する剛力遼河は、未来の知識を持って15年前へ戻ります。

重要なのは、遼河が単純に「15年後の筋力」を持って帰ってきたわけではない点です。

持って帰ったのは経験と情報

どこに価値ある墓が現れるのか。

どの遺物が危険なのか。

誰が将来その遺物を使って台頭するのか。

それを知ったうえで先回りできる。

ゲームでたとえるなら、

『俺だけレベルアップな件』は自分だけ経験値を稼ぎ続けられるプレイヤー

『盗掘王』は攻略Wikiと全イベントの発生条件を暗記したプレイヤーが、発売初日に戻ってきた状態です。

いや、それ反則だろ。

でも、その反則が気持ちいい。

※画像はAIによるイメージ

ここでさらに面白いのが、『盗掘王』では遺物自体も力の源だということ。

強力な遺物を敵より先に奪えば、自分が強くなるだけではありません。

本来それを入手するはずだった相手を弱体化できる。

つまり1回の盗掘で、

「自分に+1」

ではなく、

「自分に+1、敵に-1」

が同時に起きる。

これが『俺だけレベルアップな件』にはない『盗掘王』特有の勝ち方です。

戦闘開始のゴングが鳴る前に、相手の武器庫から武器を全部抜いておく。

遼河、お前そういうとこだぞ。


5つの違い④|剛力遼河と水篠旬は目的も違う?

4つ目の違いは、主人公が強さを求める理由です。

水篠旬は物語開始時、圧倒的な弱者です。

それでも危険なハンターを続ける事情があり、死と隣り合わせの現場へ入っていく。

そこから自分だけが成長できる能力を得て、「生き延びるための力」が少しずつ別の意味を持っていきます。

旬の物語には、弱い自分から抜け出し、大切な人を守れる側へ変わっていく感覚があります。

だから読者や視聴者も、最初は旬と一緒に上を見る。

「もっと強くなれ」。

「次は勝てる」。

「ここまで来たなら、あいつにも届く」。

成長物語としての応援感情が強いんですよね。

対して剛力遼河は、スタートからすでに経験者です。

墓について知らない初心者ではない。

遺物について学びながら成長する新人でもない。

一度目の人生で墓と遺物の世界を生き、裏切りまで経験した人物が、知識を持ったまま過去へ戻ってくる。

つまり二度目の人生の遼河は、

「弱者が初めて強くなる主人公」ではなく、「一度負けた熟練者が答えを知った状態で再戦する主人公」です。

ここが水篠旬との大きな差です。

しかも遼河には裏切りへの強い復讐心がある。

だから勝ち方にも遠慮がない。

未来で相手が得るはずだったものを知っているなら、その前に取る。

相手が何を企むか分かっているなら、企む前から潰す。

旬を見ていると「成長を応援する気持ち」が湧きやすい。

遼河を見ていると「次はどんな悪知恵で盤面をひっくり返すんだ?」という期待が湧いてくる。

僕の中では、

旬=育っていく主人公。

遼河=仕返しの手札が多すぎる主人公。

この違い、キャラクターの魅力を理解するうえでかなり重要です。


5つの違い⑤|一番違うのは「物語の快感設計」

5つ目の違いは、視聴者が「気持ちいい」と感じる瞬間そのものです。

『俺だけレベルアップな件』の気持ちよさは、かなりストレートです。

弱かった旬が強くなる。

以前なら絶対に勝てなかった相手へ勝つ。

周囲が旬の変化に気づく。

さらに上の敵が現れる。

そしてまた旬が強くなる。

この上昇カーブが強烈です。

「昨日まであんなに苦戦してた人ですよね?」というギャップが、視聴者の脳にご褒美を投げ続けてくる。

一方、『盗掘王』で面白いのは情報格差です。

読者は「この遺物が重要らしい」と分かる。

遼河も分かっている。

でも、その場にいる敵はまだ知らない。

この瞬間、視聴者と主人公だけが同じ答えを共有する構造になります。

「それ取っといたほうがいいぞ」

と思うより早く、

遼河が取る。

「こいつ将来ヤバいやつになるんじゃ?」

と思った瞬間、

遼河はもう対策している。

その一手先を行く感じが気持ちいい。

つまり、

俺レベは“実力差が広がっていく快感”。

盗掘王は“情報差を利益へ変える快感”。

同じ無双系でも、脳が喜ぶポイントが違います。

僕はこここそ、2作品を「似ている」で一括りにすると見失う部分だと思っています。


アニメ『盗掘王』が俺レベっぽく見えやすいのはなぜ?

アニメ序盤では、両作品とも「死の危機→主人公だけの再スタート」を短時間で描くため、設定以上に似て見えやすいです。

TVアニメ『盗掘王』は2026年7月8日から、フジテレビ「B8station」で毎週水曜25時15分より放送開始。

アニメーション制作はSTUDIO EEKで、剛力遼河役を細谷佳正、大河原泰政役を諏訪部順一が担当しています。

序盤では、視聴者に短時間で、

墓とは何か。

遺物とは何か。

遼河は何者か。

なぜ追い詰められたのか。

なぜ過去へ戻ったのか。

という大量のルールを理解させる必要があります。

そのため、最初に強く印象に残るのは、

危険な超常空間→絶体絶命→主人公に異変→人生やり直し

という大きなシルエットです。

ここだけ抜き出せば、二重ダンジョンで絶望的な状況へ追い込まれ、その後“自分だけがレベルアップできる存在”になる水篠旬を思い出す人がいても不思議ではありません。

ただし『盗掘王』では、回帰した瞬間がゴールではありません。

本当に重要なのは、回帰後の遼河が15年分の情報差をどう現金化ならぬ“戦力化”していくかです。

普通のタイムリープ作品では、「悲劇を防ぎたい」「大切な人を救いたい」という方向へ未来知識を使うことがあります。

遼河はそこに加えて、

「未来で価値が出るなら、今のうちに俺が取る」

という盗掘師らしい発想をぶち込んでくる。

この瞬間、作品が急に『盗掘王』の顔になるんです。

※画像はAIによるイメージ

「パクリ説」を考えるなら、共通点より不一致を見るべき

『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』を比較するとき、僕は似ているもの探しだけでは判断しないほうがいいと考えています。

なぜなら、人気ジャンル同士を比較すれば共通点はいくらでも見つかるからです。

危険区域がある。

特殊能力者がいる。

主人公が強い。

強敵が出てくる。

主人公だけの秘密がある。

このレベルで「似ている」を積み上げても、作品固有の構造までは分かりません。

むしろ重要なのは、不一致のほうです。

『盗掘王』では15年前への回帰がある。

俺レベの中核には、自分だけが成長するレベルアップシステムがある。

『盗掘王』では遺物の所有者を変えることが、そのまま未来の権力関係を変える。

俺レベでは旬自身の戦闘能力が蓄積されていき、その成長の先で固有の能力体系が広がっていく。

さらに『盗掘王』では、「誰が未来で何を入手するか」という未来情報そのものが戦略になります。

要するに、

共通しているのは“主人公だけが有利になる”という大枠。

違うのは、その有利を生み出す装置と使い方。

ここを分けないまま「似てるからパクリ」と言ってしまうと、ジャンルと作品固有設定をごちゃ混ぜにしてしまいます。


考察|『盗掘王』が俺レベとの差を出す鍵は「戦闘前に勝つ」こと

ここからは僕の考察です。

アニメ版『盗掘王』が『俺だけレベルアップな件』との差をより強く見せるなら、派手なバトル以上に“遼河が戦う前から勝ち筋を作っている瞬間”を印象的に描くことが重要だと思います。

俺レベの映像的な強みは分かりやすい。

水篠旬本人の強さが跳ね上がっていくため、戦闘シーンそのものが成長の証明になります。

昔なら逃げていた敵。

以前なら仲間が必要だった相手。

その敵を、今の旬が圧倒する。

「強くなった」が画面だけで伝わるんです。

では『盗掘王』が同じ競技で勝負する必要があるのか。

僕はないと思っています。

むしろ、

遼河だけが遺物の価値を知っている。

敵は知らない。

視聴者は遼河の知識を通して知る。

そして相手が価値に気づいたときには、もう遼河が持っている。

この順番を丁寧に演出したほうが、作品固有の気持ちよさが立ち上がる。

これは力による無双ではなく、認識による無双です。

現代的な言い方をするなら、情報格差をレバレッジにしている。

同じ世界にいて、同じ墓を目の前にしている。

でも未来を知っている遼河だけ、そこに付いている「本当の値札」が見えている。

ここ、めちゃくちゃ面白い設定だと思うんですよ。

たとえば誰も注目していない遺物を遼河が執拗に狙ったとします。

周囲にはガラクタに見える。

遼河だけ焦っている。

視聴者は「なんでそこまで?」と思う。

そして後から、その遺物が未来でどれほど大きな意味を持つか分かる。

このとき視聴者は、遼河と一緒に世界の裏側を知った気分になる。

僕なら、こういう「価値が判明する前の視線」をアニメではもっと見たい。

派手な能力を出した瞬間ではなく、

まだ誰も価値を知らないものを、遼河だけが見つめているカット。

そこに『盗掘王』の個性が宿るからです。

そしてもう一つ重要なのが、遼河の勝利は自分を強化するだけでは終わらない点。

本来その遺物を手にする予定だった人物から、未来の選択肢まで奪ってしまう。

だから僕は、『盗掘王』の強さを単純な「俺TUEEE」だけで語るのは少しもったいないと思っています。

遼河が盗んでいるのは、アイテムだけじゃない。

相手が勝者になるはずだった未来そのものです。

これが作品タイトルの「盗掘王」という言葉と、ものすごく噛み合っている。

水篠旬は自分自身をアップデートし続ける。

剛力遼河は、未来の盤面を編集していく。

成長無双と攻略無双。

ここまで来れば、入口が似ていてもエンジンは別物だと分かります。


まとめ|『盗掘王』と俺レベは似てるが、5つの違いは明確

『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』には、超常的な危険区域、死の危機、主人公だけの特殊条件、成り上がりという共通点があります。

そのため『盗掘王』を見始めて、「俺レベに似てる」と感じること自体は不自然ではありません。

ただし、似たジャンル要素があるだけでパクリと断定することはできません。

今回整理した5つの違いは、

  • ①成立・展開:別の原作者・制作クレジットによる作品
  • ②世界観:墓と遺物 vs ゲートとハンター
  • ③能力獲得方式:未来知識+遺物 vs 自分だけのレベルアップ
  • ④主人公の目的:復讐と先取り vs 生存・成長から広がる戦い
  • ⑤快感設計:情報差による攻略無双 vs 能力成長による成長無双

です。

一番分かりやすく言えば、

『俺だけレベルアップな件』は、「主人公が昨日より強くなる物語」。

『盗掘王』は、「主人公だけが明日の答えを知っている物語」。

水篠旬を見ていると、「次はどこまで強くなるんだ?」と思う。

剛力遼河を見ていると、「次は未来の何を先に盗るんだ?」と思う。

僕は、この感情の違いこそ2作品を分ける一番きれいな線だと思います。

似ているのは、主人公が奈落から這い上がるスタート地点。

違うのは、そのあと何を武器に頂点へ向かうか。

旬は自分を育てる。遼河は未来を先取りする。

その違いが分かれば、『盗掘王』は「俺レベっぽい作品」という第一印象より、ずっと独自の面白さを持っていることが見えてきます。


よくある質問

『盗掘王』は『俺だけレベルアップな件』のパクリですか?

現時点で、パクリと断定できる根拠は確認できません。

死の危機や主人公だけの優位といった共通するジャンル要素はありますが、『盗掘王』には15年前への回帰、墓と遺物、未来知識を利用した先回りという異なる中核設定があります。

『盗掘王』と『俺だけレベルアップな件』は何が一番違いますか?

主人公が強くなる仕組みです。

水篠旬は自分だけがレベルアップでき、主人公自身の能力を伸ばしていきます。

一方、剛力遼河は15年分の未来知識を持って過去へ戻り、価値ある遺物を誰より早く確保することで優位を作ります。

『盗掘王』は俺レベが好きな人にも向いていますか?

主人公が圧倒的な優位を得て成り上がる作品が好きなら、共通して楽しめる部分はあります。

ただし、『盗掘王』の魅力は単純なレベルアップより、未来知識を使った先読み、遺物争奪、相手を出し抜く攻略要素にあります。

「主人公が強くなって敵を圧倒する」ことを一番楽しみたいなら俺レベ寄り。

「答えを知っている主人公が、他人より一手も二手も先へ行く」展開が好きなら『盗掘王』との相性がいいでしょう。

神原 誠一(かんばら せいいち)/『アニメ反射鏡』

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