『うまゆる』と『うまよん』の違いは?作風と楽しみ方を比較

明るい学園を背景に、牛丼店で相談する小さなウマ娘たちと料理番組や音楽ステージに集まる小さなウマ娘たちを左右に配置した比較イメージ アニメ
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『うまよん』は2020年のテレビ版12話、初代『うまゆる』は2022年開始の配信版24話で、視聴順は自由です。

どちらもウマ娘たちを小さな姿で描く約3分のショートアニメですが、企画の出発点、前面に出るキャラクター、音楽の展開が異なります。この記事では、副題のない初代『うまゆる』を対象に、作品情報と代表回の設定を分けながら、好みに合う選び方まで比較します。

『うまゆる』と『うまよん』の違いは?公開年・話数を比較

大きな違いは、『うまよん』が4コマ漫画から展開したテレビアニメで、初代『うまゆる』が別タイトルで始まった配信ショートアニメであることです。『うまよん』のテレビ版も、アニメ用のオリジナルエピソードを描いています。

BS11の番組紹介は、サイコミの4コマ漫画を出発点として説明しながら、アニメではオリジナルストーリーが展開すると案内しています。「うまよん=漫画をそのまま映像化、うまゆる=アニメ独自」という二分では、テレビ版の内容を正しく説明できません。

比較対象をそろえると、基本情報は次のようになります。表の『うまゆる』は、2022年10月に始まった初代シリーズを指します。

比較項目 うまよん 初代うまゆる
最初の公開形式 テレビ放送 公式YouTube配信
放送・配信期間 2020年7月7日〜9月22日 2022年10月16日〜2023年3月26日
比較する本編の話数 テレビ版全12話 全24話
1話の長さ 約3分 約3分
最初の放送・配信先 TOKYO MX、BS11など 「ぱかチューブっ!」
企画の出発点 同名4コマ漫画から展開 別タイトルのショートアニメ
監督 宮嶋星矢 宮嶋星矢
アニメーション制作 DMM.futureworks/ダブトゥーンスタジオ SCOOTER FILMS

『うまよん』の放送期間は作品情報に記載され、初代『うまゆる』の公式サイトでは配信開始日と、第24話が公開された2023年3月26日を確認できます。監督は共通していますが、アニメーション制作の名義は異なります。

『うまよん』の追加ショートは何話ある?

『うまよん』には、テレビ版12話とは別に、Blu-ray BOXの映像特典として新作ショートアニメ12話があります。CyStoreの商品説明では、この特典は4コマ漫画から厳選した12エピソードのアニメ化とされています。

つまり、テレビ版12話と特典ショート12話は、内容の成立も区分も分けて数えるのが正確です。「うまよんは24話」とだけ書くと、テレビ放送が24話あったように読めてしまいます。

公式のBlu-ray BOX紹介PVでは、特典ショートは各話90秒と案内されています。テレビ版の約3分を、そのまま特典の長さにも当てはめることはできません。

テレビ版本編の収録時間は、商品仕様で約36分です。初代『うまゆる』は約3分×24話なら約72分という概算になりますが、個々の動画の尺や最終話の構成まで同一ではないため、こちらは視聴計画用の目安です。

僕がこの区分を重視するのは、単なる数字合わせのためではありません。テレビ版で好きになった空気を追うのか、漫画由来の短いエピソードにも広げるのかで、次に選ぶ映像が変わるからです。


作風はどう違う?代表回を食・演技・音楽で比較

両作とも、学園での掛け合いだけでなく、演劇や番組仕立ての企画を扱います。ここでは作品全体の優劣を決めるのではなく、選んだ6本を「何を笑いの入口にしているか」で比較します。

なお、以下の考察は、各話紹介で確認できる状況や企画形式に基づく読み解きです。台詞の細部やカットの秒数など、確認できない演出を視聴済みの事実として補うことはしません。

食の比較:牛丼店の客と料理番組の出演者

『うまよん』第6話「お嬢様たちの優雅なランチ」は、ファインモーション、キングヘイロー、メジロマックイーンと牛丼店という取り合わせが入口です。優雅な食事のイメージを持つ顔ぶれが、身近な飲食店に置かれます。

ここでの比較軸は、料理の豪華さではなく、その場所の作法を誰が知っているかです。視聴者には普通の店でも、登場人物にとって不慣れなら、注文や振る舞いそのものが見せ場になります。

一方、初代『うまゆる』第22話「スペとオグリのうまうまキッチン」は、スペシャルウィークとオグリキャップ、マチカネタンホイザによる料理番組形式の回です。題材はにんじんハンバーグで、食事をする客ではなく、料理を紹介する側に人物が配置されます。

僕には、この役割の違いが面白く映ります。前者は「知らない仕組みにどう反応するか」、後者は「番組を進める役目に、その子らしさがどう入り込むか」が注目点です。

同じ食の回でも、牛丼店では店の仕組みが人物を動かし、料理番組では出演者が進行を担います。この違いを押さえると、「どちらも食べ物の話」で終わらない比較になります。

食べることへの関心が強いスペシャルウィークとオグリキャップに、料理を教える側の役割を与える。その設定だけでも、視聴者の「ちゃんと進むのか?」という期待が立ち上がるところに、番組形式の強みがあります。

演技の比較:舞台の役と、周囲から見られる自分

『うまよん』第4話「オペラ劇場・『嗚呼それが我が宿命』」は、舞台という枠の中でキャラクターが演じる回です。各話紹介でも、スポットライトを浴びる舞台の設定が示されます。

対する初代『うまゆる』第5話「絶対絶交宣言!?」は、ウオッカとダイワスカーレットが、自分たちは仲良しのつもりではないのに、記事で仲良しと紹介されてしまうところから始まります。公式の第5話紹介でも、この認識の食い違いが導入になっています。

この2本に共通する比較軸は、「人からどう見られるか」です。『うまよん』第4話では観客に向けて舞台上の役を示し、『うまゆる』第5話では記事が示した自分たちの関係に、当人たちが反応します。

舞台の照明は、登場人物を「いま演じている存在」として見せる装置になります。一方、仲良しと書かれた記事は、2人の自己認識とは別の見方を持ち込む装置です。

僕の読みでは、前者は本人と役柄の距離、後者は本人と他人の評価の距離を楽しむ企画です。単に「演劇回とけんか回」と並べるより、何をきっかけに人物の振る舞いが変わるかを見ると、比較の筋が通ります。

ウオッカとダイワスカーレットの普段の関係を知っている人には、その食い違い自体が見どころになります。初見でも「本人たちの認識と、記事の書かれ方が違う」という状況をつかめるため、入口は意外と明快です。

音楽企画の比較:ユニット結成とラップという表現

『うまよん』第9話「夢を叶えよう!逃げ切りシスターズ☆」では、サイレンススズカ、スマートファルコン、ミホノブルボン、マルゼンスキー、アイネスフウジンの顔ぶれが、アイドルユニットの文脈で並びます。

初代『うまゆる』第13話は「うまゆるラップでプチョヘンザ」。こちらはユニットの名前より先に、ラップという表現形式が回の看板になっています。

比較すると、前者の入口は「誰が一緒に活動するか」、後者の入口は「言葉をどんなリズムで届けるか」です。音楽に関係する回でも、人物関係を中心に見るか、表現の形式を中心に見るかが異なります。

さらに公式音楽情報では、第13話の劇中歌と、第4弾主題歌「#ウマRAP」は別曲として掲載されています。劇中歌にはイナリワンが参加しますが、主題歌の歌唱者欄には含まれず、同じ歌唱メンバーでもありません。

ここは、曲名の似た雰囲気だけでまとめると見落としやすい部分です。本編で言葉を交わす音楽と、回の終わりを受け持つ音楽を分けると、短編の中でも歌に異なる役割があることが見えてきます。

※画像はAIによるイメージ

登場キャラクターはどう違う?中心となる顔ぶれを比較

『うまよん』の作品紹介ではスペシャルウィークたちが入口になり、初代『うまゆる』ではタニノギムレット、シンボリクリスエス、ウオッカ、ダイワスカーレットらが目を引きます。ただし、どちらも紹介欄の少人数だけで全話を進める作品ではありません。

BS11の『うまよん』出演者欄には、スペシャルウィーク、サイレンススズカ、トウカイテイオー、グラスワンダー、エルコンドルパサー、セイウンスカイ、キングヘイローが掲載されています。これは全登場人物の一覧ではなく、各話では別の顔ぶれも活躍します。

初代『うまゆる』では、タニノギムレットを松岡美里さん、シンボリクリスエスを春川芽生さん、ウオッカを大橋彩香さん、ダイワスカーレットを木村千咲さんが担当します。ツルマルツヨシ役の青山吉能さんを含め、幅広いキャストが参加しています。

比較で役立つのは、出演の有無に加えて「その回で何を任されるか」を見ることです。同じ人物が登場しても、相談する側なのか、進行する側なのかで、見えてくる個性は変わります。

たとえばファインモーションは、『うまよん』第6話ではお嬢様たちの食事という枠に入り、初代『うまゆる』第21話「ファイン屋ちゃんねる!」ではエアシャカールとの組み合わせが入口になります。

スペシャルウィークも、作品紹介の主要な顔ぶれであることと、料理番組の出演者になることでは役割が異なります。「以前と性格が違う」と判断する前に、置かれた状況の違いを考える余地があります。

僕は、ここにショートアニメならではの強みがあると考えます。長い説明を毎回積み上げる代わりに、相手と場所を変えて、知っていた人物の別の面を短時間で見せられるからです。

推しが出ている作品を選ぶのは、もちろん分かりやすい入口です。その先で「この相手と並ぶと、こんな表情になるのか」と気づけたとき、短編はプロフィールの確認から、人物をもっと好きになる時間へ変わります。


主題歌・エンディング曲はどう違う?3曲と6曲を整理

『うまよん』のテレビ版は月替わりのエンディング3曲、初代『うまゆる』は第1弾から第6弾までの主題歌が基本です。『うまよん』も曲が切り替わるため、「旧作は1曲、新作は複数曲」という違いではありません。

ランティスの『うまよん』ミニアルバム紹介は、2020年7〜9月の月替わりED3曲と劇中BGMを収録すると説明しています。各曲の歌唱者をそろえると、次のようになります。

『うまよん』のED 歌唱するウマ娘
ぴょいっと♪はれるや! スペシャルウィーク、グラスワンダー、エルコンドルパサー、セイウンスカイ、キングヘイロー
Ring Ring ダイアリー トウカイテイオー、シンボリルドルフ、エアグルーヴ、フジキセキ、ヒシアマゾン
逃げ切りっ!Fallin’ Love サイレンススズカ、スマートファルコン、ミホノブルボン、マルゼンスキー、アイネスフウジン

初代『うまゆる』も、曲ごとに歌唱者が入れ替わります。以下は公式サイトの「MUSIC」と、ランティスのアルバム収録情報に掲載された6曲です。

初代『うまゆる』の主題歌 歌唱するウマ娘
ゆるパカHAPPY DAYS! ウオッカ、ダイワスカーレット、ツルマルツヨシ、シンボリクリスエス、タニノギムレット
ミッドナイト・エピローグ トウカイテイオー、メジロマックイーン、アグネスタキオン、マチカネフクキタル、ツインターボ
Dance 2 Endless Beat マルゼンスキー、ダイワスカーレット、エアシャカール、ツインターボ、ハッピーミーク
#ウマRAP グラスワンダー、テイエムオペラオー、ユキノビジン、ウイニングチケット、ナリタタイシン
Bright Melody ウオッカ、シンボリルドルフ、エアグルーヴ、アグネスデジタル、タニノギムレット
永遠の色彩 スペシャルウィーク、オグリキャップ、ファインモーション、エアシャカール、マチカネタンホイザ

公式の楽曲情報を比べると、ウオッカとタニノギムレットは第1弾と第5弾に、エアシャカールは第3弾と第6弾に参加しています。同じ声が別の歌唱メンバーの中に置かれる点も、曲数の違いと併せて押さえたいところです。

「主題歌6曲」と「劇中歌・最終話の曲」は別に数える

初代『うまゆる』の音楽を整理するときは、主題歌6曲のほかに、第13話の劇中歌と、最終話バージョンの「うまぴょい伝説」があることも重要です。

ランティスのアルバム案内では、主題歌6曲のフルサイズ、アニメサイズ、オフボーカルに加え、最終話バージョンの「うまぴょい伝説」を収録すると説明されています。したがって、「作品で使われる歌は全部で6曲」と言い換えると不正確になります。

音楽の働きを考えると、本編中にラップを使う場合は、リズムが出来事の進行に参加します。一方、エンディングの歌は、直前の騒がしさを引き継いだり、気分を切り替えたりする位置にあります。

僕が比較で重視したいのは、「どちらの曲数が多いか」だけではありません。本編の掛け合いで聞いていた声が、歌の中では違う相手と並ぶことで、人物への印象を組み替える余地がある点です。

たとえば「#ウマRAP」は、ラップを掲げた第13話の企画と接続して捉えやすい曲です。劇中歌と主題歌を区別して聴けば、同じ表現形式を、本編と締めくくりでどう使い分けているかが比較の焦点になります。

ただし、曲名や作家名だけから、細かな歌唱の受け渡しや音作りまでは断定できません。音楽の評価は、収録情報という事実と、実際に聴いて抱く感想を分けて扱うことが大切です。


どっちから見る?視聴順と比較から分かる選び方

見る順番に迷うなら、発表順の『うまよん』からで問題ありません。好きなウマ娘や気になる企画が決まっているなら、初代『うまゆる』から入る楽しみ方もできます。

『うまゆる』を、『うまよん』の結末を引き継ぐ長編の第2期として構える必要はありません。ただし、人物の性格や関係を知っているほど拾える面白さはあるため、「順番は自由」と「予備知識が一切影響しない」は分けて考えたいところです。

知りたいこと・好み 入り口の目安
発表順に作品の広がりを知りたい 『うまよん』第1話から
タニノギムレットやシンボリクリスエスが気になる 初代『うまゆる』第1話から
食を題材にした笑いを比べたい 『うまよん』第6話と『うまゆる』第22話
演じる役と人物関係の違いを見たい 『うまよん』第4話と『うまゆる』第5話
音楽を扱う企画が気になる 『うまよん』第9話と『うまゆる』第13話

各作品の第1話から始める方法は、テンポやキャラクター紹介の置き方をつかみやすいのが利点です。一方、題材をそろえた2本の比較は、自分が何に面白さを感じるのかを見つけるのに向いています。

僕の考察:違いは「設定の量」より「役割の置き方」に表れる

今回の代表回から僕が感じるのは、短編の面白さが、人物の説明量だけで決まるわけではないということです。牛丼店の客、料理番組の出演者、舞台の演者という役割を与えるだけでも、反応を引き出す条件が生まれます。

食事の回なら、食べ物への好みだけでなく、店への慣れや進行役との関係が効いてきます。演技の回なら、自分で選んだ役を演じるのか、周囲から付けられたイメージに反応するのかで、人物の見え方が変わります。

これは、どちらか一方だけの特徴ではありません。『うまよん』にも大胆な舞台企画があり、『うまゆる』にも友人同士の認識のずれを扱う回があるため、今回の6本からシリーズ全体を単純に二分することはできません。

そのうえで、初代『うまゆる』は全24話と主題歌6曲によって、入口の種類を多く持っています。一方、『うまよん』のテレビ版は約36分で一巡できるまとまりがあり、短い時間で複数の企画を見渡しやすい作品です。

僕なら、まず一巡する楽しさを求める日は『うまよん』を選び、気になる人物や企画から寄り道したい日は初代『うまゆる』を選びます。これは作品の格付けではなく、見る日の気分に合わせた使い分けです。

小さなキャラクターだから、感情まで小さいわけではない。約3分の中で「その反応、いかにもこの子だ」と思える瞬間が来ると、短編なのに人物への解像度が一段上がります。

今後、別のシリーズや追加映像へ広げる場合も、正式タイトルと本編・特典の区分をそろえると比較しやすくなります。現在の配信先や公開条件は変わるため、最新の視聴条件は公式の作品案内での確認が必要です。

※画像はAIによるイメージ

『うまよん』は2020年放送のテレビ版全12話、初代『うまゆる』は2022年配信開始の全24話です。『うまよん』には別枠の特典ショート12話もあり、テレビ版と混ぜずに数えることで話数の疑問を整理できます。

見る順番は自由で、迷うなら発表順が分かりやすい選択です。代表回と歌唱メンバーを比べると、作品名の印象だけでは拾えなかった、自分に合う楽しみ方が見えてきます。


よくある質問

『うまゆる』は『うまよん』の2期ですか?

『うまよん』第2期というタイトルではなく、別タイトルで展開されたショートアニメです。この記事で比較した初代『うまゆる』は、2022年10月16日に配信を開始した全24話のシリーズです。

『うまよん』は全12話ですか、それとも24話ですか?

テレビ版は全12話です。Blu-ray BOXには別に新作ショート12話が収録されているため、両方を数える場合も「テレビ版12話+特典ショート12話」と区別するのが正確です。

『うまよん』を見ずに『うまゆる』から見ても大丈夫ですか?

『うまよん』の視聴を必須の予習として考える必要はありません。好きなウマ娘がいる作品から入り、人物関係が気になった段階で関連作品へ広げる見方ができます。

神原 誠一|『アニメ反射鏡』

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